
最近は新築を建てる際に、いかに「スマートホーム化」するかという点が重視されつつあるような気がしています。
我が家は2020年に新築したのですが、新築時から「必ずスマートホーム化する」という強い意志を持って家づくりをした結果、一応自分的に満足のできるスマートホームができたと思っています。
この記事では、そんな筆者が新築時に考えたことを余すことなく共有したいと思うので、スマートホームをお考えの方はぜひ見てみてください。
Contents
「スマートホーム」の定義と考え方
我が家は一応「スマートホーム」と呼べる程度にはスマートな暮らしをしていると思っているのですが、人によってスマートホーム考え方は違うと思いますので、ここではスマートホームの以下のように定義します。
- 電気、家電、カーテン、お風呂等が自動または音声で操作できる
- 見た目がスマート
スマートホームと呼ぶのなら、エアコンや電気、テレビ等を音声で操作するのは当たり前にできないといけないと思います。
でも、個人的には機能的にスマートであるだけでなく、見た目もスマートでありたい。
具体的には、電気機器の配線を隠したりすることで、スッキリとした見た目であることも重要であると考えます。
また、音声操作はめちゃくちゃ便利なんですが、慣れてくると「声を発するのすら面倒」になってきます。笑
なので個人的には、自動で操作(センサーで操作)できることが一番スマートと言えるのではと考えます。
あとは、「充電するもの」よりも「コンセントで動作するもの」の方がスマートだと思います。理由は単純に「定期的にわざわざ充電しなきゃいけなくなるから」です。
例えば、監視カメラとかですね。充電式はコードレスで便利なんですが、3ヶ月に1回は充電しなきゃいけないとか、忘れずにできますか?という話です。
面倒くさがりな私的には、充電を忘れて「ずっとカメラが機能していませんでした」となりそうで怖いです。
- 自動>音声操作
- 電源は、コンセント>充電
新築をお考えの方は、特に電源で後々困らないようにちゃんと考える必要があります。
新築をスマートホーム化したい人が事前に考えておくべき項目
スマートホーム化するためには、新築時にあらかじめ考えておいた方が良いことが結構あります。
私の経験を踏まえて書いていきます。
Wi-fiは何を使い、どこに設置するか
「Wi-fi」はスマートホームを目指すにあたって、一番重要と言っても過言ではありません。
Wi-fiが弱いと、スマートホーム機能が十分に発揮できない可能性があります。
なので、どの機種のWi-fiを採用して、どこに設置するのか(中継器を含めて)を予め考えておいた方が良いです。
個人的には、スマートホームにおけるWi-fiは、「通信の速さ」よりも「家全体を網羅できているか」が重要。つまりは「Wi-fiの電波範囲」の方が重要であると考えています。
なぜなら、スマートホームで使用する通信は、そんなに複雑な処理ではない(通信容量が多い訳ではない)ので。それよりも「ちゃんと機器同士がWi-fiネットワーク内で通信できているか」の方が重要であるからです。
したがって、必ずしも最新規格の「Wi-fi 7」とかを使用する必要はないように思えます。
基本的にWi-fiは下位互換性があるので、最新に越した事はないと思いますが。。
我が家は、家全体を網羅しやすいメッシュWi-fiを使用しています。「メッシュWi-fi」とは、親機と複数の子機から形成される通信網です。簡単に言うと、Wi-fiのポイントを何個も設置できるので範囲が広く、繋がりやすいWi-fiです。
中継器を使うタイプでも全く問題はありませんが、メッシュWi-fiはSSIDが同じなので、シームレスな通信を行うことができる点で中継器よりも使いやすいと感じました。
また、SSID名やパスワードも自由に決めることができるという点も個人的には地味に嬉しいポイントでした。
で、どこに設置するかですが、2階建ての方はもちろん1階と2階両方に設置する必要がありますし、我が家のように横長の平屋の場合は2個または3個設置するとストレスが無い通信ができると思います。
Wi-fiを設置する場所としては、クローゼットの中とか、棚の上とか、目立たない箇所が良いのかなと個人的には思います。Wi-fiをインテリアとして表に出す必要はないと思うので。
木造住宅であれば、壁の1枚や2枚は簡単に電波は通るのでご安心を。もちろん、Wi-fiを設置する箇所には電源コンセントも設置するのを忘れないようにしてください。
我が家はこんな感じで3つのメッシュWi-fiを設置しています。
テレビ裏のクローゼットと、
ファミリークローゼットの中と、
個人部屋の中。
スマートスピーカーを設置する場所、電源
スマートホームを作るなら必ず設置するであろうスマートスピーカーは地味に置き場所に困ります。新築するなら、あらかじめここにスマートスピーカーを置くという場所を決めておいた方が良いです。
置き場所を決めたら、電源コンセントも近くに設置することを忘れないでおきしましょう。
ちなみに我が家のリビングの中にはキッチン周りと、
テレビ下のスピーカにアレクサがいます。
小さい声でも拾ってくれるようにスマートスピーカーを2台設置するのは結構おすすめです。
スマートスピーカもコンセントから配線が剥き出しにならないように設置するのがおすすめです。
スマートリモコンを設置する場所
スマートリモコンもやはりスマートホームには必須アイテムだと思いますので、置き場所は決めて置いた方が良いと思われます。
サイズは小さいですが、置き場所をミスると電源のコードが目立ってしまいがちですし、また、スマートリモコンは赤外線で通信するので、機器との距離が長すぎると電波が届かない可能性があるので、それも考慮する必要があります。
以下を決めて置くと後々後悔しないと思います。
- 壁掛けにするのか、平面に置くのか
- 電源はどこから確保するのか
- 何種類のスマートリモコンを設置するのか
- スマートリモコンの置き場所から、機器までの距離が離れすぎていないか
我が家は新築時に「スマートリモコンニッチ」的なものを作ってもらいました。
このニッチは本当におすすめで、スマートホームを作る方は是非。
ただ、今になって少し後悔しているのは、もう少し大きいニッチにすれば良かったと思っています。
アレクサも置ける程度の幅があったらなおよかったなぁと思います。参考までに。
あとはスマートリモコンの置き場として、レンジフードの上なんかも結構おすすめです。間取りにもよるとは思いますが、我が家のようにレンジフードから全ての機器が見渡せるような位置にあるお宅はぜひ近くにコンセントを設置してみてください。
我が家は後付けですが、こんな感じでコンセントを設置しました。
スマートカーテンの電源の設置
やはり新築であれば個人的には電源付けタイプのスマートカーテンを推します。スマートカーテンは、Switchbotのスマートカーテンのようなタイプを使用すれば、後付けでも全然いけますが、必ず充電が面倒になります。
これがSwitchbotのような充電タイプ。
なので、カーテンの近くに電源を設置するのは必須だと考えます。
できれば、電源はカーテンに隠れるほうが良いと思うので、こんな感じでコンセントを設置すると良いです。
スマートロールスクリーンも同様で、バッテリー式のタイプもありますが、電源付けがおすすめでその場合はコンセントが必須です。
やっぱり充電はたとえ「2回/年」だとしても面倒だと思います。
絶対に忘れるので。
くどいようですが、新築の方はぜひコンセント付けのスマートカーテンを。
スマート電気をどうやって実現するか
スマート電気はどうやって実現するかによって、準備しなきゃいけないものが異なってきます。
詳細はこちらに書きましたので、ぜひ併せて読んでみてください。
我が家と同じようにスマートスイッチで実現する場合は、スイッチを施主支給という形で用意して、取付をお願いするのがベストだと思います。
業者によっては断られる場合があるので、必ずハウスメーカーに確認してください。
センサー電気をどこまでつけるか
スマートホームに欠かせないのは「人感センサー電気」だと思っていて、よく考えないと後悔することになります。
最近新築を建てた私の知人は、「なんでトイレの電気をセンサー電気にしなかったんだろう」とめちゃくちゃ後悔していました。
個人的には、玄関、廊下、トイレ、収納部屋、収納スペースは全てセンサー電気で良いのではと思っています。
判断基準は、「そこに長時間いる可能性があるかどうか」だと思います。
トイレで、ジッとしているとセンサー電気が消えて、体を動かして再度電気を付けるという経験は誰しもあると思いますが、それをストレスに感じない人であれば、長時間いる可能性がある場所でもセンサー電気を使ってもいいかもしれませんね。
洗面所や脱衣所の電気がそれにあたると思っていて、長時間いる可能性が高いので、普通の手動スイッチで良いかなと思う反面、消し忘れも結構あるからセンサーの方が楽だなぁと思うときもあります。
ちなみに我が家の洗面所は、「手動スイッチとセンサー電気の2つ」を設置しました。
バーライトのやつがセンサーで付きます。
ダウンライトの方が手動で点灯します。
どういうことかと言うと、化粧をしたり、集中して作業を行う場合は手動スイッチを。そうでなく簡単な作業(ドライヤーや歯磨きなど、そんなに明るく無くても良い作業)はセンサー電気を。
というように使い分けています。
結果、手動の電気はほとんど使わずにセンサー電気でこと足りているように思います。
勝手に電気がつくし、いなくなったら消えるので本当にストレスが無いです。洗面所の電気のつけっぱなしが結構多いように思うので、個人的にはこのシステムはおすすめです。
我が家の例はあくまでもご参考までにお願いします。
ルンバの家はどうするか
忘れがちなのが、ルンバの家をどこに設置するか。
これをちゃんと考えてやらないと、リビングの真ん中にドンっとルンバがいる羽目になるかも。
スマートホームを目指す人なら、ルンバ等のお掃除ロボットを採用する人が多いと思いますが、お掃除ロボットは普段の生活で見える位置にいると、結構場所もとるので邪魔です。
なので、クローゼットとか、階段の下とか、そういった見えにくい場所だけどWi-fiの電波が十分に届く場所にルンバの家を設置してやると良いと思います。
我が家はテレビ裏の収納スペースに設置しています。今のところ、不満は全くないし、ちゃんと考えて置いて良かったと思っています。
ちなみに、ルンバを買うなら、自動でゴミを収集してくれるタイプを強くおすすめします。
詳細はこちらに書きましたが、ルンバが仕事をさぼる確率が大幅に減ります。笑
ただ、このゴミ収集のシステムが結構大きく、場所をとるので、それも考慮に入れてルンバの家を作ってあげると良いと思います。
スマートドアベルは必要か
「スマートドアベル」とは、玄関のインターホンをスマート化したものです。
誰かがインターホンを押すと、家の主のスマホに電話がかかると言うシステムで、不在の時でも来客対応ができると言う代物です。
これを導入した場合は、別途モニターやチャイム用のスピーカも設置することになる可能性があるので、事前にそれらの置き場を確保しておく必要がありそうです。
できれば壁掛けにしたいですよね。
しかしながら、個人的にはこの「スマートドアベル」はあまり必要ないように感じています。
というのも、「来客の度にスマホに通知が来るようになっては鬱陶しいと思うから」です。
「出る必要のない来客」って結構多いと思っていて、例えば何かの勧誘とかN◯Kとかその他色々。
宅配でも予め置き配を指定できますし、知り合いであればスマホに連絡来るし。
「本当に必要な来客の対応」って意外と少ないです。(我が家は)
そのため、我が家では「スマートドアベル」は今のところ不採用としています。
例えば今後、スマートドアベルのカメラで監視カメラの役割も果たせるようになった場合とかはまた検討するかもしれません。
監視カメラは必要か
監視カメラは家の中と外の両方を想定する必要があります。
新築後にDIYでつけることも可能ですが、その場合は「電源が近くにあるかどうか」が重要になってくるので、新築時に「監視カメラをつけるか」または「今後つける可能性があるのか」を考慮する必要があると思います。
新築時ならハウスメーカにつけてもらうのが良いと思いますし、自分で後からDIYでつける場合はあらかじめここに付けるだろうという場所を把握しておいて、その近くに電源コンセントを設置してもらいましょう。
外に設置する場合は、DIYのハードルが少し高いのでプロに相談するのが無難だと思われます。
我が家はリビングと玄関と玄関先(外側)にカメラを設置しています。
お風呂のスマート化はどうやるか
お風呂のスマート化に関しては、新築してしまってからはどうにもならない場合が多いので、事前に考えておくべきです。
具体的には、自動で栓をする、自動お湯はり、自動で風呂場の洗浄ができるようなオプションを購入するかどうかですね。
上記が物理スイッチでできるなら、Switchbotを導入して後からでも自動化できますが、見た目的にはあまりスマートではないので、システムバスが理想ですよね。
こんな感じで。我が家は「お湯はり」スイッチはSwitchbotで対応していますが、栓をするのと洗浄はどうしようもないので、手動でやるしか無くて困っています。
なので、これに関しては予算との相談になりそうですが、後からはスマート化できない可能性があるので、事前に導入するかどうかをよく考える必要がある。
ちなみに我が家は予算が追いつかなかったので、Switchbotで仕方なく自動お湯はりだけを実現しています。笑
我が家のスマートではない部分です。。
玄関鍵のスマート化はどうするか
玄関のスマート化は「どうしたいか」によりますが、玄関ドア自体がスマート化された製品(LIXIL、YKKAP等の製品)を購入するのか、玄関ドアは普通の手動鍵をつけて、後付けのスマートロックで対応するかを決めると良いと思います。
詳細はこちらに書いてあるので、ぜひご一読ください。
我が家はスマート化された電気錠の玄関ドアを購入しましたが、結局、後付けのスマートロックのみで対応しています。
見た目をスマートにするには
新築時におしゃれにするポイントとしては、こちらにまとめましたので、是非参考にされてみてください。
おわりに
上記を見ていると、スマートホームを実現するには、「スマート機器への電源の確保」と「Wi-fiの範囲」が重要であることが分かります。
新築時であれば、その辺も自由に設定できるので、あらかじめそういったことを考えておくことが、理想のスマートホームに近づくポイントだと思います。
是非、よく考えて設計をされることをおすすめします。
以上、誰かの参考になれば幸いです。