新築してから早3年が経過し、結構いろんなところのスマートホーム化を完了して来ましたが、先日まだ特に何もしていなかった玄関ドアにスマートロックを設置しました。
なぜ今まで後回しにしていたかと言いますと、我が家は1つのドアに鍵が2つある「ツーロック式」を採用していたのであまりスマートロックに向いていないんじゃないかと思っていたためです。
こんな感じで。
また、新築時に施工したYKKの玄関ドアが既に「カードキー」や「スマートキー」を採用していたので、スマートロックにそこまで必要性を感じていなかったというのも大きいです。
一応、すでにスマート化されている状態でした。自動ではないですが。。
しかし、やはり日々暮らしていると欲が出てくるもので、
「カードケースからカードを出して、ピッとやる動作がめんどくさい」
とか、
「スマートキーのような大きいものを持ち歩くのがだるい」
とか。親世代の人とかに言ったら殴られそうなことを平気で思ってしまうものなんですね。(遠い目)
ということで、我が家にはスマートロック「Sesame 4」を採用したので、そちらのレビューをしたいと思います。
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スマートロックとは
一応、知らない人のために簡単に「スマートロック」を説明しますと、
既存の玄関ドアの鍵にかぽっとはめ込んで、それをスマホ等で遠隔操作してやることで鍵の解錠と施錠をやってやろうという製品を指します。
取付は単純で、強力な両面テープで固定するタイプの製品が多いです。
大概、1~2年毎に電池を交換しなければいけません。
結構それがネックですね。まぁ1年に1回なら許容範囲ではないでしょうか。
新築時にスマートロックを実現したいと思っている方は、他にもっと良い選択肢があるかもしれません。
例えば、以下のように玄関ドアにスマホ対応している製品等はすでにあります。
特にLIXILファミロックのスマホを持っているだけで、ボタンを押すと解錠できる機能は素晴らしいと思いました。
我が家を新築した2020年はスマホ対応までしている玄関ドアはほとんどなかったように思うのでうらやましい。。
我が家の現状
我が家は現在、YKKAPの玄関ドアを使っているんですが、正直このドアにほとんど不満は無いです。
カードキーもシールキーもリモコンキーもできるし、リモコンキーを持ち歩きさえすればリモコン操作なしでドアのスイッチを押すだけで施錠・解錠できます。
これはなかなか便利な機能で、「鍵を出す手間」を省くことができる素晴らしい技術だと思います。
でも冒頭で書いた通り、僕はこの「リモコンキー」を持ち歩くのが大嫌いなんです。笑
普段、車のスマートキーも持ち歩いているため、この似たようなサイズのキーを2つも持ち歩くことに非常に抵抗があるんです。
なので、普段はシールキーをキーケースに貼り付けて施錠・解錠をしています。これもなかなか便利で、小指サイズのシールキーを瞬間接着剤でキーケースに貼っているだけです。
めちゃくちゃ便利だし、これで十分に満足しなきゃいけないとは思うんですが、「キーケースを出して、ドアにかざす」という作業をしなくて良いようになったらどんなに楽だろうという考えから、ハンズフリーでの解錠を目指してスマートロックを導入することにしました。
ハンズフリーというのは、玄関ドアに近づくだけで自動で解錠できる機能を指します。
買い物の後とか、「手がふさがっているときに鍵を出さなければいけないシーン」って意外と多くないですか?
その場合は、荷物を一旦地面に置くとかしなければいけないので、そういうストレスも軽減できそうだなという目論見もあります。
スマートロックに求めること
どのスマートロック製品を購入するかを決める前に、スマートロックというのは何ができて、自分が何をしたいのかをはっきりと決める必要があります。
特に、我が家はツーロック式なので、鍵2つでも同時に施錠・解錠できるものを選ぶ必要がありました。
ということで以下のような項目を実現したいと考えていました。
- スマホで施錠・解錠
- ハンズフリー解錠
- ツーロック式に対応(2つの鍵の同時施錠・解錠)
- オートロック機能(〇分後に自動施錠)
指紋認証とか暗証番号での解錠も便利なんだけど、「ハンズフリー機能」さえあれば必要ないじゃんと考えました。
家に近づくだけで鍵が開くんだから、指紋とか暗証番号は「ハンズフリーに失敗したとき用」という位置付けになりそうですね。
Sesame 4を採用した理由
候補としては「Qurio Lock」、「SwitchBot」もあったんですが、以下の理由で断念しました。
- Qurio Lockはコストが高すぎる
- Switchbotは一番実現したいハンズフリー機能が無い(2024年現在)
ツーロック式の場合、スマートロックも2つ購入しなければいけないため、1つ2万円程するQurio Lockはちょっと高すぎるかなぁってことで断念しました。
Switchbot は指紋認証機能があり結構魅力的だったんですが、
指紋認証の精度が大丈夫かなぁという懸念と、Amazonレビューを見ていると、
バッテリーの持ちが異常に悪い。2〜3ヶ月で交換した。
というようなレビューが目立ったっていたため、それは結構致命的だと感じ、見送りました。
でも、指紋認証の精度は結構評判良いみたいですね。
ということで、特に「Sesameがベストだ!」という思いで購入したわけではなく、価格・機能を総合的に見て、コスパが高いであろうSesameを選択肢したという感じです。
もし、Switchbotのバッテリーが問題無くて、ハンズフリー機能が搭載されていたら、そっちを選んでいたかもしれません。
Sesame 4を取付けてみた
Sesameが届きました。
てぶら解錠(ハンズフリー)機能はWi-fiモジュールが無いとできないので、ハンズフリーを実現したい方は一緒に購入しましょう。
「スペーサー」がデフォルトでついているので、多くのドアに対応できそうですね。ちなみに、スペーサーを使っても取り付けが難しかった場合は、サポートに連絡すれば対応してくれるみたいです。
そういうところはメーカーとして非常に好感が持てますね。
電池はこんな感じでカメラ用電池のものを使います。
電池は無くなったときに探すのは面倒なので、買い物リストに登録しておくと、電池交換の際に便利だと思います。
設置は超簡単で、必要な場合はスペーサーを付属のドライバーを使って取り付けて、
あとは両面テープで玄関ドアに取り付けるだけ。
設置は位置をしっかりと確認した上で貼らないと、やり直しが効かない(効くけど剥がすのかなり面倒)ので、慎重にしました。
見た目が気になるかもしれないと思っていましたが、意外とスタイリッシュで、ドアノブが黒色ということもありそんなに気にならなかったです。
Sesame4を実際に使ってみて
さて、この記事の本題です。
実際にSesameを1年以上使用してみましたので、その感想を忖度なしで書いていこうと思います。
自分がSesameを使う前に気になっていたことをベースにQ&A方式で書いていきます。
電子錠でも問題なく対応できる?
我が家は電子錠(鍵を挿して回すタイプではなく電気で解錠・施錠する)タイプなので、ちゃんと対応できるかなぁと少し不安でした。
ですが、今のところ問題無くスムーズに施錠・解錠できていますし、エラー等も出ていません。
もしかしたら、過負荷を検知してエラーとかが出るかもしれないと思っていたので安心しました。
Sesameを付けると、手動解錠が固くならない?
スマートロックをつけて自動化するのはもちろんだが、それをつけた状態で「手動解錠」することももちろんある。
その手動解錠が固くなったりしにくくなったりしないかというのが結構気がかりでしたが、割とスムーズに軽い力で解錠することができています。
鍵が2つでも本当に施錠・解錠できる?
Sesameはツーロック式でも大丈夫だと謳っていますが、本当に問題なく使えるのかというのはやはり気になるところでした。
しかも我が家は上の鍵を施錠すると、同時に下の鍵も施錠するタイプだったのでそこの連動がかえって邪魔にならないかというのがかなり不安でした。
結果として、ツーロック式でも使えました。
しかし、個人的には「ツーロック式に完全に対応」しているわけではないと感じる。
どういうことかというと、私が思っていた「ツーロック対応」は、2つの「Sesame1」「Sesame2」があったときに、どちらかが施錠・解錠したら、もう一方も「同時に」施錠・解錠してくれる機能を想定していました。
しかし実際は、2つのSesameが独立して施錠・解錠を行う仕様でした。
つまり、「Sesame1」が施錠しても、「Sesame2」はそれにシンクロする訳では無く、2〜3秒後にやっとSesame2が施錠するといった動作になることです。
そこがかなり残念なポイントだと感じました。
しかも、Sesameのアプリとして「2つを同時に解錠するボタン」があるわけでは無く、自分で工夫してそういった仕組みを作る必要があります。
そこも不親切だと思うし、そんなことならツーロック対応と謳わないで欲しいですね。
これに関しては本当に不満でした。
2つを同時に解錠するボタンの作り方は以下の記事で解説しています。
ハンズフリー解錠(手ぶら解錠)の精度は?
ハンズフリー機能の精度としては、セサミを設置してから2週間ほどは割と上手くいっていたのですが、ある時から一切できなくなりました。
問題はセサミのアプリがバックグラウンドで上手く起動できていないのか、GPSが反応していないみたいですね。
これもかなり不満です。
また、手ぶら解錠の速さですが、ドアの前に到着してからひどい時は10秒以上待機しなければいけません。
10秒はなかなかのストレスです。
さらに、ツーロック式なので片方のハンズフリー機能が働かないこともあったりして、解錠できないということもありました。
これも上記で書いた「シンクロしていないこと」に起因する現象だと言えます。片方が解錠・施錠すれば同時にもう片方がシンクロするようにしていればこの現象は発生しなかったのに。。。
これはスマートとは決して言えないでしょう。
他の人のレビューからも予想はできていたことでしたが、ハンズフリー機能に関してはあまり期待しない方が良いでしょう。
iPhoneのショートカットで、自宅に到着したらSesameを開くといオートメーションを作成すると便利です。
今のところ、Sesameの公式アプリのハンズフリーよりもこちらの方が上手くいっています。
スマホアプリは使いやすい?
個人的にこれが結構不満で、アプリの完成度は決して高いとは言えないと思います。
上述したが、「ツーロック対応のボタンがデフォルトでない」ことが一番許せないポイントですが、他もどうしても使いにくさを感じてしまうデザインでした。
オートロック機能は問題ない?
オートロック機能は3秒〜1時間まで設定できます。
これに関しては、ちゃんと時間が来たらオートロック機能が働くので問題はなかったです。
セサミに限らず、オートロックを使う場合は締め出しリスクが伴うことは理解しておく必要があります。なので、我が家は「5分」に設定しています。
NFCタグと連携できる?
ハンズフリー機能がもし失敗した場合の処置として、何かしらの機能はあった方が良いと思います。
そのうちの一つとして「NFCタグ」が結構便利なので、Sesameと連動できるかどうか気になっていました。
結果、問題なく連動できました。
SesameがiPhoneのショートカットに登録できるので、ショートカットアプリからNFCの設定をすることができます。
詳細は別記事で書いています。
バッテリーの持ちはどう?
公式では「一日に10回動作させても約500日稼働できる」と謳っているが実際のところはどうなんでしょう。
我が家では約1年間毎日使用してバッテリー残量が「60%」程でした。
従って、「500日」というのは決して大袈裟な数字ではないように感じます。
そこは安心しました。
Sesameの総評
一切の忖度をせずに書きましたが、一番期待していた「ハンズフリー」の精度が結構ひどいものだったので、そこが本当にがっかりです。
また、ツーロックでも対応可能だと謳っている割には全然対応できていように思いました。
くどいようですが、個人的に「ツーロック対応」というのは「2つの鍵を同時に動作させること」だと思っているので、そういった意味では対応していないと言えます。
アプリの出来も決して良いとは言えないと思うし、ソフトウェア方面での改善、バージョンアップが必要な製品だと感じました。
ただ、フォローする訳ではありませんが、鍵一つでハンズフリーを使わないお宅にとっては、特に不満は無く使えるんじゃないかとは思います。
また、「ハンズフリー機能」に関しては「スマホの位置情報」と「Bluetooth機能」を併せて実現していて、
家の近くに来た → ドアの前に来た → Bluetooth接続 → 解錠
という手順を踏んでいるみたいです。だからどれかが失敗したり遅れたりするとダメなんです。
他の「Qurio Lock」なんかも同じような手順を踏んでいるみたいなので、ハンズフリーの精度としては「Sesameの問題」というよりは
「スマートロック製品の課題」と言える気がします。
実際、Qurio Lockのレビューを見ていても、YKKAPやLIXILのスマートドアの評判を見ていても、「ハンズフリーがうまくいかない」というレビューはよく見かけましたので。。
まとめ
この記事をまとめます。
- Sesameはスマートロックとしては必要十分な機能は備えている
- NFCタグにも対応できる
- ツーロック式ドアには適しているとは言えない
- ハンズフリー機能はほとんど使えないが、他社製品も似たような状況であると推測できる
- iPhoneのオートメーションでハンズフリーは実現可能
以上誰かの役にたてたら嬉しいです。