最近「NFCタグ」に対応したスマート製品が増えてきています。
例えば、スマホをかざすだけで玄関ドアの鍵を自動で開けれるようにしたり、家電製品をONしたり、電気をつけることができたり、工夫次第でいろんなことができるような時代になっています。
この記事ではNFCタグは何に使えるか、またスマートホーム化という面で具体的にどんな使われ方をしているか、NFCタグを導入する必要があるかについて書いていきたいと思います。
Contents
NFCタグとは
NFCとは「Near Field Communication(近距離無線通信)」の略で、NFCタグとスマホを近づけるだけで通信できるといった技術を指します。
簡単なデータのやり取りなのでNFCタグは非常に薄く安価に設置できます。
これを家に設置して、面倒な作業やルーティンを自動化してやろうというのがNFCタグの主な役割です。
NFCタグで何ができるのか
それではNFCで何ができるのか。
自分が使っていることと、一般的に何に使われているのかを調査したので、まとめて箇条書きします。
NFCはスマホをかざすだけで以下のようなことが実現できます。
アプリやWebサイトを起動する
NFCタグはアプリやWebサイトの起動によく使われているみたいです。具体的には以下のような使い方があります。
- キッチンに貼り、料理アプリを起動
- 車載ホルダーに貼り、でナビアプリを起動
- 脱衣所に貼り、体重計アプリを起動
- ベッド付近に貼り、就寝前のアラームを設定
- キッチンに貼り、タイマー3分を起動
- ベッド付近に貼り、よく見るWebサイトを開く
- 車に貼り、音楽を再生する
- カバンに貼り、ニュースサイトを起動
体重計に乗った時に毎回手動でアプリを開く必要があったので、それを自動化できたのは結構便利だと思いました。
スマホ機能のショートカット
Wi-FiやBluetoothに接続など、スマホ機能のショートカットとしてNFCタグを使っている人もいます。
- リビング等に貼り、緊急連絡先に電話
- PCに貼り、テザリング画面を起動
- Bluetoothスピーカに貼り、ペアリング
- 会社のデスクに貼り、「今から帰る」とメッセージを送る
- 玄関に貼り、Wi-fiパスワードをシェアする(Androidのみ)
- 玄関ドア付近に貼り、玄関ドアのロックを解錠
- ベッド付近に貼り、電気の消灯
- 机に貼り、LEDライトをON/OFF
- リビングのソファ付近に貼り、テレビのCMスキップ
- リビングのソファ付近に貼り、特定のチャンネルにする
- 玄関付近に貼り、家の家電を一括OFF
- リビングに貼り、リビングの電気をON/OFF
- リビングに貼り、冷暖房をON/OFF
- キッチン等に貼り、赤ちゃんカメラを確認する
NFCタグを実際に使ってみた
NFCを使っていて感じた問題点
- スマホのロックを解除してからでないと反応しない
- スマホの認識できる範囲が限られているため認識しにくい(特にiPhone)
- スマートホーム関連との連携はタイムラグが発生する可能性が高い
- 利用できる端末が限られる場合がある(iPhoneだとできない等)
スマホのロックを解除してからでないと反応しない
これがかなり不便に感じました。
スマホのセキュリティの仕組み上しかたのない部分ではあるんですが、サクッと使いたいのにわざわざロックを解除しなければいけないところがちょっと面倒でした。
スマホの認識できる範囲が限られているため認識しにくい(特にiPhone)
NFCタグを認識できる範囲はスマホによって異なります。
Androidは比較的認識できる範囲が広い機種が多いように思いますが、
iPhoneはデバイスの上部だけなので、例えばスマホホルダーとかにNFCタグをつけても、「Androidでは反応したのにiPhoneでは反応しない」みたいなことが発生する可能性があります。
あと、単純に接続の問題で認識できないことも結構あります。
スマートホーム関連との連携はタイムラグが発生する可能性が高い
スマートホーム関連のデバイスとNFCを連携する場合、
「NFCタグ認識 → スマホのショートカットアプリ起動 → デバイスに信号を送信」
というステップを踏むので、処理によっては結構時間がかかる可能性があります。
ただ、これはアレクサでも同じなのでNFCだけ特段に遅いという訳では無いです。
利用できる端末が限られる場合がある(iPhoneだとできない等)
結局、NFCタグって必要?
ここまでの話の流れで結論は分かると思いますが、個人的にNFCタグは必要無いと感じました。便利なものも中にはありますが、そこまでの利便性が無いというのが正直なところです。
特に「スマートホームデバイスと連携するためのNFC」はあまり必要ないと思っていて、サブ的な位置づけのNFCならありなのかなぁと思います。
例えば、玄関ドアの鍵をGPSで家に近づいた場合に解錠するように設定していたのに、それが反応しなかった場合なんかはNFCタグがあると便利です。
このように、何かができなかった場合の保険的役割がNFCタグには適している気がする。
スマートスピーカやスマートリモコンがあればNFCよりも簡単に目的の動作を実現することができるので僕はそちらを推します。
ただし、「今後」を考えると分からないです。
NFCによってもっと複雑な処理ができるようになるかもしれないし、画期的なNFC対応デバイスが登場するかもしれない。または便利だと思う使い方が発見されるかもしれない。
そういった意味で、NFCタグには期待したいです。
今後は誰でもそういった複雑な処理を書き込むことができるようになってほしいですね。
まとめ
NFCタグについて実際に使って感じたことを書きましたが、いかがでしたでしょうか。
NFCを使ったスマートホーム化に関しては結構否定的な見解になってしまいましたが、実際に使ってみてこのような技術に触れてみることはすごく面白いし、何かの気づきになります。
今後は、常にNFCの使いどころがないかという目線でもスマートホーム関連デバイスをチェックしていけたらなぁと思っています。
以上です。