今回はスマートホーム化を語る上で欠かすことのできない「スマートリモコン」について書こうと思います。
スマートリモコンがあれば、部屋にあるリモコンはほとんど引き出しにしまって、スマートリモコン一つでスマホ操作や音声による操作で家電を制御することができます。
スマートリモコンを検討している方、どのスマートリモコンを購入すれば良いか悩んでいる方は是非本記事を参考にしてみてください。
※ スマートリモコンは、「Wi-fi環境があること」と「スマホを持っていること」が前提条件となります。
Contents
スマートリモコンとは
スマートリモコンとは、赤外線のリモコンで動作する家電製品等を制御できる機器のことを指します。
「赤外線のリモコン」と聞いてもピンと来ないかもしれないですが、大概のTVは赤外線のリモコンを使用しています。
他にもエアコンや扇風機、加湿器なんかも赤外線のリモコンを使用している製品がほとんどであるためスマートリモコンは多岐に渡って活躍してくれます。
<赤外線リモコンの調べ方>
赤外線のリモコンかどうかを調べる方法としては、スマホのインカメラでリモコンのボタンを押してみてください。
スマホ画面上に光っているものが見えればそのリモコンは赤外線を使用しているので、スマートリモコンに覚えさせることができます。
赤外線のリモコン信号をこのような小さい機器に覚えさせることで、スマホやスマートスピーカーで操作できるようになります。
スマートリモコンでできること
スマートリモコンがあれば、スマホアプリによって色んな家電製品の制御をすることができます。
何ができるかは、各社が出しているスマートリモコンの機種によりますが、大抵は以下のことをすることができます。
① スマホアプリによる手動操作
② 複数機器の一括操作
③ 時間指定による自動操作(スケジュール機能)
④ 温度、湿度等のトリガーによる自動操作(オートメーション機能)
⑤ アレクサ/グーグルホーム等との連携による音声操作
① スマホアプリによる手動操作
これはどのメーカーのスマートリモコンでも必ずできます。
家にWi-Fiがあって、スマホがモバイル通信(4G、5G等)可能であれば外出先からも操作できます。
これは「家に帰る前にエアコンをつけておこう」とかそういった使い方ができるので非常に便利です。
② 複数機器の一括操作
これもどのスマートリモコンでも可能です。
家に帰ったらとりあえず電気をつけて、テレビをつけて、エアコンをつけて・・・と複数の家電を同時に付けたり消したりすることってまぁまぁあると思います。
スマートリモコンはそういった一括操作も可能なので、わざわざ複数のリモコンを操作する必要がありません。
アレクサと連携して「アレクサ、ただいま」だけで全部をONすることなんかもできます。
③ 時間指定による自動操作(スケジュール機能)
朝起きたら必ずテレビをつける方は多いと思います。
僕も毎朝7時テレビをつけることが習慣なので、そういった「決まった習慣」がある場合はこの「スケジュール機能」で自動化できます。
他にも「夜10時にエアコンを自動でつける」とかいろんな使い方が想定できそうです。
この機能もメーカーを問わず、スマートリモコンであれば搭載されている機能のはずです。
④ 温度、湿度等のトリガーによる自動操作(オートメーション機能)
「部屋の温度が20℃以下になったら暖房をつける」とか「湿度が50%以下になったら除湿する」とか、「何かをトリガーに家電を操作する」という使い方ができる機種もあります。
この機能に関しては、スマートリモコンによってはできないものもあります。というのは、温度や湿度等のセンサーが搭載されているかどうかに依存するためです。
なので、何をやりたいのかを事前に考えた上で、どのスマートリモコンを購入するかを考える必要があります。
⑤ アレクサ/グーグルホーム等との連携による音声操作
これもほぼ全てのスマートリモコンが対応しています。
スマートリモコンを購入するなら是非ともスマートスピーカーの導入もおすすめします。
スマートリモコンでできることはほとんど、アレクサに覚えさせることができます。簡単な操作から結構難しい操作なんかも、アレクサアプリで登録すればできるようになります。
例えば、
「アレクサ、テレビでYouTube開いて」
と言ってYouTubeを開くこともできますし、
「アレクサ、テレビを再起動して」
と言って、テレビの電源をOFFしてから2秒後にONするなんていう操作もできたりします。
この生活に慣れるともう元には戻れないほど便利な生活になります。
どのスマートリモコンが良い?
僕が現在持っている機種を比較してみます。
一応、スマートリモコンの定番どころを購入しているつもりなので、初めて購入する方もこの中から選ぶことが多いのではないかと思ます。
購入する際に見るべきポイントとしては、以下のような点が重要だと思うのでその観点で比較していきます。
- センサー類は何が搭載されているか
- オートメーション機能が使えるか
- 壁掛けに対応しているか
- 赤外線が届く距離
- スマホアプリの使いやすさ
- ウィジェットに対応しているか
- 対応しているスマートスピーカー
- 他のスマート製品との連携
SwitchBot「ハブミニ」
SwitchBotの「ハブミニ」です。スマートホーム関連では恐らく一番メジャーなメーカーだと思われます。詳細レビューは以下の記事でもしております。
ハブミニの筆者的ポイントまとめ
ハブミニのスペックと、実際に使用してみた感想をまとめます。
- ハブミニ単体ではセンサー類は搭載していないが、関連商品を含めると恐らく一番「スマートホーム化できること」が多い。
- アプリが使いやすいし、リモコン登録もしやすい。
- スマホウィジェットに対応しているが、少々使いにくい。
- NFCタグ対応。これは他のスマートリモコンには現在あまり無いと思われる。
- GPS機能が無い(iPhoneのショートカットで代用は可能)。
- 通信の安定性は他のスマートリモコンと比べて弱い。
- 赤外線到達距離は「30m」と他の製品と比べて長い。
簡単なスペック表です。
対象項目 | スペック | 備考 |
---|---|---|
壁掛け対応 | ◯ | 両面テープ付き |
対応スマートスピーカー | ・Amazon Alexa ・Google Home ・Siri | Works with Alexa認定 |
タイマー機能(スケジュール機能) | ◯ | |
オートメーション機能 | ◯ | 何かをトリガーとして自動で操作する機能 |
温湿度センサー | × | 別途温湿度センサーを購入すれば可 |
明暗センサー | × | 別途開閉センサーを購入すれば可 |
人感センサー | × | 別途人感センサーを購入すれば可 |
GPS | × | |
NFCタグ対応 | ◯ | NFCタグは別途必要 |
赤外線到達距離 | 最大30m |
Nature Remo
Nature Remoはスマートリモコン界では一番有名で歴史もある商品だと思います。
「Nature Remo 3」や「Nature Remo mini 2」など複数の商品に展開していますが、できることは大きな違いはありません。
詳細は以下の記事でレビューしています。
Nature Remoの筆者的ポイントまとめ
Nature Remoのスペックと、実際に使用してみた感想をまとめます。
- Nature Remoは有名なだけあって、スマートリモコンとして総合力が高い。
- アプリがシンプルで使いやすいし、リモコン登録もしやすい。
- アプリ上で「現在の家電のON/OFF状態」が分かる。
- スマホウィジェットに対応していない。厳密には対応しているが使えるウィジェットとは言えない。
- GPS機能があるため、「家に近づいたら家電をON」ができる。
- 赤外線到達距離は「10m」と他の製品と比べてあまり長くない。
- 値段が他のスマートリモコンと比べると高い。
- 「Nature Remo 3」は「温湿度、人感、照度センサー」と、センサー類が多いが個人的には「温度センサー」だけ搭載した「Nature Remo mini」で十分。
簡単なスペック表です。
対象項目 | スペック | 備考 |
---|---|---|
壁掛け対応 | △ | ※「Nature Remo mini」のみ壁掛け対応 |
対応スマートスピーカー | ・Amazon Alexa ・Google Home ・Apple HomePod ・Siri | Works with Alexa認定 |
タイマー機能(スケジュール機能) | ◯ | |
オートメーション機能 | ◯ | |
温湿度センサー | ◯ | ※「Nature Remo mini」は温度センサーのみ |
明暗センサー | ◯ | ※「Nature Remo mini」は非搭載 |
人感センサー | ◯ | ※「Nature Remo mini」は非搭載 |
GPS | ◯ | |
NFCタグ | △ | iPhone「ショートカット」アプリで可能 |
赤外線到達距離 | 最大10m | 公式では距離は載せていない |
ラトックシステム RS-WFIREX
ラトックシステムもNature Remoと並んで、割と古くからスマートリモコンを開発していて「RS-WFIREXシリーズ」は現在、第5世代の商品が登場しています。
詳細は以下の記事でレビューしています。
ラトックシステム「RS-WFIREXシリーズ」の筆者的ポイントまとめ
「RS-WFIREXシリーズ」のスペックと、実際に使用してみた感想をまとめます。
- 個人的に「RS-WFIREXシリーズ」の良さは「スマホウィジェットの使い勝手が良い」に尽きる。
- 「RS-WFIREX4」はスマートリモコンの中で一番小さく、軽い。壁掛けも可能。
- アプリデザインが少々古臭く、使いにくい。リモコン登録もプリセットを手動で選択する必要がある。
- オートメーション(If Done機能)が使えない。
- 温湿度センサーが搭載されているが、オートメーション機能が無いため「確認用」にしか使えない。(iPhoneの「ショートカット」で代用可能)
- 赤外線到達距離は「20〜30m」と他の製品と比べて長い。
- 総じて「RS-WFIREX」はスマートリモコンとしては総合力が低いように感じる。
簡単なスペック表です。
対象項目 | スペック | 備考 |
---|---|---|
壁掛け対応 | ◯ | RS-WFIREX4のみ RS-WFIREX5はUSB直挿し |
対応スマートスピーカー | ・Amazon Alexa ・Google Home ・Siri | Works with Alexa認定 |
タイマー機能(スケジュール機能) | ◯ | |
オートメーション機能 | × | 何かをトリガーとして自動で操作する機能 IFTTTやiPhoneのショートカットを使用すればできる |
温湿度センサー | △ | 確認のみに対応 |
明暗センサー | △ | 確認のみに対応 |
人感センサー | × | |
GPS | × | |
NFCタグ対応 | × | |
赤外線到達距離 | 最大30m | RS-WFIREX3,5は20m |
トリゴ(TOLIGO)
トリゴ(TOLIGO)は僕が持っているスマートリモコンの中では一番知名度が低い製品ですが、個人的には一番デザイン性が高く、他のスマート関連製品もおしゃれな製品が多いように思います。
詳細は以下の記事でレビューしています。
トリゴ(TOLIGO)の筆者的ポイントまとめ
「トリゴ(TOLIGO)」のスペックと、実際に使用してみた感想をまとめます。
- トリゴの特徴は何と言っても「デザイン性」。
- スマートリモコンとして必要十分な機能が備わっている。
- SwitchBotと同様、他のトリゴ製のスマートホーム関連製品と連携させて使える仕様であるが、SwitchBotと比べると種類が少なく、物足りなく感じる。
- アプリデザインはシンプルで、使いやすい。
- リモコンのプリセットに新たなボタンを追加することができない。(オリジナルリモコンなら追加可能)
- 「温度と湿度」をトリガーにオートメーションを作成できるが、これは部屋の温度では無く地域の温度をトリガーとしているためあまり使えないと思われる。
- 赤外線到達距離は「8m」と他の製品と比べて短い。
簡単なスペック表です。
対象項目 | スペック | 備考 |
---|---|---|
壁掛け対応 | × | |
対応スマートスピーカー | ・Amazon Alexa ・Google Home | |
タイマー機能(スケジュール機能) | ◯ | |
オートメーション機能 | ◯ | 「スマート」という名称 |
温湿度センサー | × | |
明暗センサー | × | |
人感センサー | × | 別途人感センサーを購入すれば可 |
GPS | ◯ | |
NFCタグ | × | |
赤外線到達距離 | 最大8m |
スマートリモコン4製品の比較
上記の4製品を比較してみます。Nature Remoは「Nature Remo 3」と「Nature Remo mini」を同じ列でまとめているため注意してください。
対象項目 | SwitchBot | Nature Remo | RS-WFIREX4 | TOLIGO |
---|---|---|---|---|
壁掛け対応 | ◯ | ◯(Nature Remo miniのみ) | ◯ | × |
対応スマートスピーカー | ・Amazon Alexa ・Google Home ・Siri | ・Amazon Alexa ・Google Home ・Apple HomePod ・Siri | ・Amazon Alexa ・Google Home ・Siri | ・Amazon Alexa ・Google Home ・Siri |
タイマー機能(スケジュール機能) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
オートメーション機能 | ◯ | ◯ | × | ◯ |
温度センサー | × | ◯ | △ | × |
湿度度センサー | × | ◯(Nature Remo miniは×) | △ | × |
明暗センサー | × | ◯(Nature Remo miniは×) | △ | × |
人感センサー | × | ◯(Nature Remo miniは×) | × | × |
GPS | × | ◯ | × | ◯ |
NFCタグ | ◯ | × | × | × |
赤外線到達距離 | 最大30m | 最大10m | 最大30m | 最大8m |
この表だけを見ると、やはり「Nature Remo」がスマートリモコン単体ではスペック的に一番優れていると言えると思う。
ただ「SwitchBot」は他のセンサーを購入すれば全て賄うことができるし、他のスマート製品との連携を考えると、「Nature Remo」よりも多くのやりたいことを実現できるポテンシャルがある。
従って個人的には、初めてスマートリモコンを購入する方は「Nature Remo」か「SwitchBot ハブミニ」の2択だと思います。
ラトックシステム (RS-WFIREX4)はオートメーション機能が搭載されていないのは結構致命的で、初めて購入するには向いていないと思います。ただ、個人的にはスマホのウィジェットが使いやすいと感じているので、サブ的な位置付けで使用しています。
トリゴ(TOLIGO)は他のスマート関連製品も含めてデザイン性が優れているので、そこを重視する方にとってはありな製品だと感じました。
他のTOLIGOのスマート製品はこちらにあります。
スマートスピーカーとの連携
スマートリモコンを導入したら是非一緒に検討したいのが「スマートスピーカー」です。
スマートリモコンがあればアプリによる手動操作やオートメーションでかなり便利になるんですが、「音声操作」も出来ればさらにスマートな生活になります。
スマートリモコンのアプリでできることはほとんど「音声操作」することができます。
ただそのやり方はちょっとクセがあるので、こちらの記事で解説しています。興味のある方はぜひ見てみて下さい。
ちなみに、スマートスピーカーを購入するなら個人的には「Amazon Echo(アレクサ)」が一番だと思っています。Google Homeでもできることは大差は無いんですが、
「アレクサ、〇〇して」
と
「OK,グーグル、〇〇して」
では「〇〇して」までの文字数が「アレクサ」の方が圧倒的に短く、言いやすいです。
そんなことかと思うかもしれないですが、実際に普段から良く使う身としては結構重要なポイントになってきます。
まぁいずれは、このトリガーとなる呼び方もカスタマイズできると思います。
そうなってくると本当にAmazon、Googleどちらでも良くなりますね。
まとめ
自分が持っているスマートリモコンについて、レビューしてみましたがいかがでしたでしょうか。
我が家では他のSwitchBot製品が結構多いため、メインのスマートリモコンに「Swtitch Bot ハブミニ」を、サブに「RS-WFIREX4」を使っています。
「RS-WFIREX4」はスペック的には低いんですが、スマホウィジェットをよく使うので割と重宝しています。
スマートリモコンは今後もアップデートによって様々なことできるようになると思います。
この便利な製品を使わない手は無いと思うので、是非導入を検討してみてはいかがでしょうか。
以上です。